2020-01-01から1年間の記事一覧

サロメとカキフライ定食と時々電マ

原田マハさんの『サロメ』は電車に乗るときに読んでいる。電車に乗る時しか本を読めていない。サロメを買ったのは初めてお兄さんに会った次の日。古井由吉さんの本と迷ってサロメを買った。一色文庫さんのTwitterにあがってる写真を見て、あのカラシ色の表紙…

読書感想文とかいう

小学校 たしか、5年生の時。 有名な国語教師が来て授業を行う。 それを他の学年の先生、学校にいるほとんどの先生が集まって見にくる日があった。 その人は明るい印象のおじいちゃんだった。たしか、灰色の渋めのジャケットを着ていた。 内容は、A君がB君に…

軽蔑はさくらんぼの味

薄暗い朝 全てのものが夢の中で眼を覚ます準備をしている あなたと私は霧の濃い森の中で体を重ねる やっと鳥が一羽二羽囀り始めた 森の中はシンとし 木々達も眠っている 2人の白く透明な肌が互いを行き来する 色といえる色はその唇くらいだった 体の形に目を…

街灯 水飛沫 ビルの灯り 38 トレパレーション

水 柔い唇が首に這う 肌は湿りを帯びて人の芳香を漂わす ぬらぬらと光る濡れた髪と 吐息は融合す 淡々と 生きることを食べて死ぬ 木 蜘蛛の巣に落ちて 糸が手首に絡み付く身を委ねる 暗闇に射す光が綺麗だ君の牙が肌を貫くけど ぼくは痛くないそれは本当の痛…

ハナなれどハナならず 裏切者の目切り取って

いちごみるくを逆さまにしたいちごみるくの点滴。 ある夜 ‪ネットで知り合って電話を繰り返ししてた建築士のお兄さんと会うことになった。‬ ‪シャワーから出たら仕事の電話をしてる話し声が聞こえたから、タオルを巻いて近づいた。 ‬‪驚いた顔。‬ そのままソ…

深夜の秘密基地的ジャム

夜 暗闇の時間 ティーコージーを世界にかぶせた まっくらな世界のどこかで わたしは果実を煮る まっくらくらの中 田舎町の外れの 一軒家。 シンとした空気の中 物事がおさまるところへおさまって 全ての息をするものたちが 自分のために息する 果実に砂糖を…

売れっ子スターとベテラン俳優

先日ピクルスを漬けた。 人生初めてのピクルス作り。 そのピクルスを使ってベーコンエッグトーストを作った。 材料トースト 手作りピクルス マヨネーズ ベーコン 目玉焼き ピクルスはパンと合わせるとこんなにもそそる味になるのか、と驚愕した。 本当はチー…

悪魔がいるんだって 神がいるんだって

悪魔は対価を払えば願いを叶えてくれるんだって 神様は対価を払っても願いを叶えてくれないって 私があの時神でも悪魔でも天使でもなんでもいいから殺してくれと、できるだけはやく殺してくれと、命をあげるから私の全てをあげるから殺してほしいと願ったの…

君がいって1ヶ月

君が逝って1ヶ月経った ふと君の姿を探してしまう 居るはずだった 場所を どこにいても。 食べ物を食べようとして 君との思い出が蘇って泣いてしまう 口に含むとより思い出が濃く体に染みて 泣いてしまう ふつうに過ごす中で 君の姿を 何度も 何度も 心で見…

愛猫の死

愛猫のにゃんちぃが亡くなった。 逝ってしまった。 1、2ヶ月前に病院に行った。もう年齢的に長くはないとのことで好きな物を食べさせてあげるよう言われる。 4月3週目くらいから大人しくなり22日に受診しにいく。母と喧嘩する。タクシーで病院に行く。高齢に…

フラニーとレーン

サリンジャー著村上春樹訳の『フラニーとズーイ』は「ズーイ」の兄の手紙を読んでいる。 「フラニー」が予想以上によかった。 好意を持っている相手で、確かに相手を少なからず好いている。 しかし、その相手との意見の相違がどうしても溝になる。 気持ちの…

快感入水自殺

求めているものを与えられないのは苦痛だ 求めているものが目の前にあるのに 与えてもらえないのは 拷問だ 欲しい いますぐ 「おねだりできる?」 その言葉に抗う気力なんて毛頭なく 「ください」「お願いします」 と言葉が思考より先に先走る 「よくできま…

冬本夏草

本に根をはる菌格段汚れていなくても本を手で触れば垢がつく。脂やなんか。本を触る。垢がつく。垢から菌が繁殖する。根をはる。本を開いた瞬間から、その人が本と向き合った時の全てが本に記憶される。本は全てを記憶している。 触れた場所、時間の空気、温…

君ノイナイ世界デ僕ハ何者

もし私が死んだら君は悲しむだろうか君の方が過酷な環境に身を置いていて もし君が死んだら名前のない関係の私に 知らせは来るのだろうかきっと来ないだろう、な 来るはずのない返事をずっと待ち続けたりするのだろうか ‪何にでも名前をつけたがって‬ 何にで…

屈辱窒息死

悪いことなんてなにも知らないような堅実に日常を送る 純粋な為だけに動かされる 指が 今 私を乱れさせるためだけに動かされ 汚れ 私の熟れた欲で 光を吸い込んでいる 君の指を 汚す 穢す ケガス 君のこんなに乱れた姿 欲 汗ばむ姿を みんなは知らない 普段…

君 消毒液 心 首 ポタリ

果実を齧った跡 それは君の体の放物線僕の薄汚れた指で湾曲した君をなぞる 「綺麗だね」 その言葉がビロードのような波となって私の脳内を無口なドーパミンが駆け巡る 泣きたいような 蜜の甘酸っぱさが切なく 唇を強く結ばせた 「綺麗だよ」 君はまたさらさ…

仄暗ワイン 裸体の交わり

男とホテルに泊まる だいたいその人は先に寝る 仕事は多忙 朝の早い仕事だ 寝息を立てるその人 風邪引かぬように捲れた布団を戻す 薄暗くシンとした部屋 彼が眠った今私1人だけの空間 事後の余韻と体のだるさ 節々の痛みを感じながら 暗がりに光るテレビの画…

可愛い毛には旅をさせろ

突如現れるもの 突如現れるものはいろんなものがいる 小さい虫。なんかよくわからん枯れた草。 使った後のティッシュ。 日常的に1番多い確率で突如をしてくるのは髪の毛だろう。 大概自分の髪の毛だ。 私は1番最近付き合っていた彼が短いヘアースタイル好き…

不完全アップルパイとストーキング猫

貰ったアップルパイを温めて食べる。 コンビニで売ってる市販のアップルパイ。 特別美味いわけではない。 不味いわけでもない。 コップに牛乳をそそぐ。 層になっているアップルパイを分解して食べる。 昔から、色んな味の物を1度に口に含むと混乱し、味を楽…