2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

軽蔑はさくらんぼの味

薄暗い朝 全てのものが夢の中で眼を覚ます準備をしている あなたと私は霧の濃い森の中で体を重ねる やっと鳥が一羽二羽囀り始めた 森の中はシンとし 木々達も眠っている 2人の白く透明な肌が互いを行き来する 色といえる色はその唇くらいだった 体の形に目を…

街灯 水飛沫 ビルの灯り 38 トレパレーション

水 柔い唇が首に這う 肌は湿りを帯びて人の芳香を漂わす ぬらぬらと光る濡れた髪と 吐息は融合す 淡々と 生きることを食べて死ぬ 木 蜘蛛の巣に落ちて 糸が手首に絡み付く身を委ねる 暗闇に射す光が綺麗だ君の牙が肌を貫くけど ぼくは痛くないそれは本当の痛…

ハナなれどハナならず 裏切者の目切り取って

いちごみるくを逆さまにしたいちごみるくの点滴。 ある夜 ‪ネットで知り合って電話を繰り返ししてた建築士のお兄さんと会うことになった。‬ ‪シャワーから出たら仕事の電話をしてる話し声が聞こえたから、タオルを巻いて近づいた。 ‬‪驚いた顔。‬ そのままソ…

深夜の秘密基地的ジャム

夜 暗闇の時間 ティーコージーを世界にかぶせた まっくらな世界のどこかで わたしは果実を煮る まっくらくらの中 田舎町の外れの 一軒家。 シンとした空気の中 物事がおさまるところへおさまって 全ての息をするものたちが 自分のために息する 果実に砂糖を…